ありたい自分の実現を応援するメンタルトレーニング

相手の心を動かす聴きかた(コミュニケーション)のヒント バックトラッキング

 

 

こんにちは、仙台のメンタルトレーナー&心理カウンセラーの吉田です。

 

今回は「話を聴く方法」「話を引き出す方法」についてです。

 

あなたはバックトラッキング(オウム返し)というスキルを

聞いたことがありますか?

 

これは、相手の話した言葉やキーワードを、

そのまま繰り返すことで、

コミュニケーションを深めていくスキルです。

 

相手の言葉をそのまま繰り返すので、

「そう、その通り」という反応を、

どんどん相手から引き出すことができます。

 

すると、相手の意識の防御のフィルターが外れて、

とても気持ちよく話を続けてしまうのです。

 

ただ、このバックトラッキングも、

相手の話した「言葉」「キーワード」を繰り返すだけだと、

逆に単調になり会話がギクシャクすることもあります。

 

そこで、今回は、このバックトラッキングを上手に使うヒントについてお伝えします。

 

【例文】


「実は、今、転職しようかどうか迷って少しイライラしているの。

 今の仕事は週休二日で通勤もそんなに大変じゃないから悪くはないんだけど、

 何か心からの充実感というか達成感というか、そういうのが感じられないのね。

 時々、給料なんかいらないからもっと充実した、

 ワクワクするような仕事がしたいと思う時があるのね」

と、相手が一気に話したとしましょう。

 

こうなると、相手の話を繰り返す「隙」がありませんね。

 

こうした会話のケースでは、ちょっとしたコツが必要なんです。

 

では、どのようにすればいいのでしょうか?

 

それは、「要約のバックトラッキング」と

「言い換え(パラフレーズ)のバックトラッキング」です。

 

では、具体的に入っていきましょう。

 

1、要約のバックトラッキング(要約フィードバック)

 

要約というくらいなので、「簡潔さ」がポイントですね。

また、「事実と相手の考え」の両面に焦点を当てるというのも大切なポイントです。

 

上の例文の場合では、

 

「今の仕事も悪くはないけど、もっと充実した仕事、達成感のある仕事もしてみたいという気持ちが強くなっているのね?」

 

という感じです。

 

そして、もう少し難易度が高くなると、

単に要約するだけではなくて、相手の気持ちに寄り添っていきます。

 

それが感情のバックトラッキングです。

 

 

2、感情のバックトラッキング(感情フィードバック)

 

 

こちらも上の例で感情に焦点を当ててバックトラッキングするなら、

 

「そうだよね。なんか仕事していてもむなしいっていうのはイラつくよね」

 

「そうだよね。ワクワクする仕事って、やっぱりやる気もでるよね」

 

という感じです。

 

例文からは、たくさんの「感情」を読み取ることができます。

 

最初の「要約のバックトラッキング」では、

客観的な事実や考えをまとめるということをしましたが、

 

「感情のバックトラッキング」では、

もっと踏み込んで相手の感情に目を向けていきます。

 

 

ここでのポイントは、

相手の話す言葉そのものだけではなく、

感情の動きにも注目するということ。

 

相手の人は会話の中の、どの部分に一番感情を込めているのか?

これを汲み取っていくということですね。

 

 

それでは、この「要約のバックトラッキング」と

「感情のバックトラッキング」を組み合わせてみましょう。

 

その際には、ひとつの「型」を覚えておくと、とても使い勝手がいいです。

 

それは、

「◯◯(◯◯は事実や考えを要約したもので、感情に関係するもの)だから、▲▲(▲▲は感情を表す言葉)なのですね?」

というもの。

 

 

例文で言うなら、

「 今の仕事には達成感や充実感がないから、なんかイラつくんだね?」

という感じです。

 

この「◯◯(事実や考え)だから、▲▲(感情)なのですね?」という

バックトラキングのやりかたが出来ると、

会話が押し付けがましくなく、とてもスムーズになります。

 

そして、「この人は私の事をよく分かってくれている」と思ってもらえるのです。

 

また、相手の「事実」と「感情」を整理した上で、

言葉を投げ返しているため、

話し手は「自分が口に出したことを再考しやすくなる」という効果もあります。

 

相手が何か思考の迷宮に陥っているときは、

それとなくこのテクニックを使うと、

相手自身の考えを深めるための手助けになります。

僕自身カウンセリングやコーチングの現場では、

非常に使っているツールです

 

是非、参考にしてみて下さい。


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