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リーダーに求められる戦略的伝達3つのポイント

こんにちは、吉田です。

「部下が思うように育ってくれない」
「経営者の気持ちをわかってくれない」
「何度言っても同じミスをしている」
「同じ商品を売っているのに成約の極端に低い人がいる」

こういった悩みは、ほぼコミュニケーションギャップに起因します。

これまでもブログでは何度か登場している、「コミュニケーションの成果とは、相手がどう受け取ったのかが全てである」ということ。

何をどのように伝えたとしても、最終的には「相手がそれを聞いてどう思ったのか」が全てです。

特にビジネスでは、「どう伝わったのか?」によって、売り上げや生産性、さらにはモラルなどに大きな影響が出ます。ですから、情報を発信する側は、ただ伝えるのではなくて「戦略的に伝える」ということが求められます。

 

例えば、あなたが経営者やリーダーだったとして、「この仕事は君に任せるよ」と部下に言ったときの事例で少し考えてみましょう。

この時、

ある部下は、「よし!頑張ってしっかり仕事するぞ!」と思います。「任せる=自分が頼りにされている証拠」と思ってくれたわけです。

ですが、

別の部下は、モチベーションが下がる場合があります。なぜなら、「任せる=放置」「任せる=責任回避」という価値観を持っているからです。

このように、人は言葉や出来事に対して「それぞれに何らかの意味付け」をしているので、ここを考慮しないまま、伝え手側が「きちんと伝えたから大丈夫」と思いこんでいるところに、コミュニケーションギャップが生まれるわけです。

 

どちらが悪いということではなくて、
はじめにお伝えした通り「コミュニケーションの成果とは、相手がどう受け取ったのかが全て」ということを考えると、まずは発信する側がもっと戦略的に情報を発信していくことが大切ということです。

今回は、戦略的な情報発信(特に業務指示の場面)に役立つ3つのポイントについてお伝えします。

 

引き出す

 

これは、相手の信念、信条、価値観を、普段の会話から引き出し把握しておくということです。経営者やリーダーが持っていると、とても役立つスキルです。

例えば、

「◯◯しなければいけません」「◯◯するべきです」
「これっておかしいですよね?」「凄いですね」「素敵ですね」

こういう何気ない発言の中に、信念・信条や価値観の要素が含まれています。

経営者やリーダーは、普段からミーティングや雑談の際に、こういった相手のキーワードを心に留めておくことが大切です。

「相手は何を大切にしているのか?」
「何が正しくて、何が間違っていると思っているのか?」

これがわかると、その人にとても強い影響力を発揮出来るようになります。

 

情報を考えさせる

 

世の中にはあまりにも多くの情報が溢れています。基本的にはその人にとって、「損」か「得」のフィルターに引っかからない情報は、スルーされてしまいます。

「吉田さん、業務に関する情報なら、知らなければ損するし、知っていれば得するので、両方含んでいるんじゃないですか?」

はい、その通りです。ですが、そもそも「自分事」と思っていないケースって多いのです。

自立心の高い人は、直接自分に関係のなさそうなことでも、「仕事の一環」とか「会社」という大きな枠組みで捉え、全て「自分事」として、しっかり情報をキャッチします。ですが、自立していない「会社依存」の人は、自分に直接火の粉が降ってくること以外は「他人事」として捉えてしまいます。なので、スルーされてしまうわけです。

「言われてみれば確かに思い当たります。ですが、どうしたらいいのでしょうか?」

はい。これは、色々な立場の人に合わせて話を組み立てるというオーソドックスなやり方があります。ひとつの指示事項を複数の切り口から語るわけですね。ですが、忙しい経営者やリーダーが毎回それをやっていると、かなりの時間と労力を奪われます。そこで、相手に「情報を考えさせる」ということをします。これによって、他人事から「自分事」にパラダイムを変化させることが出来ます。これは、「脳は空白を嫌う」という特性を活かす戦略的伝達方法です。

例えば、「今日は大切な話があります。今後、◯◯については、△△にしていきます。いいですね?」という指示を出す場合、このままでは「他人事」として聞いている人にはスルーされてしまいます。

そこで、

「もしかしたら色々な場面で想定外の影響が出るかもしれないので、考えながら聞いて下さい。今後、◯◯については、△△にしていきます。どうですか?いま考えられるデメリットを聞かせて下さい、、、沈黙、、、(10秒)。無いようですね。では、よろしくお願いします」

こんなイメージです。ここで何をしているのかと言うと、「色々な場面で想定外の影響があるかも知れない」と前置きすることで、「他人事の頭」から「自分事の頭」に切り替えてもらうわけです。人は「損」「苦痛」「痛み」にはとても敏感なので、一瞬で相手の意識を発信側に向けさせることができます。

そして、人は質問されると無意識で答えを探します。脳は空白を嫌うのです。なので「デメリットを考えて下さい」と言われると、一生懸命、いまの話を振り返りながら、自分に何か面倒な事が起きないかどうかを考えるのです。

 

実感してもらう

 

最後の3つ目は、少しだけ手間がかかります。それは「実感してもらう」ということです。どういうことかというと、上に書いた、1つ目、2つ目をやっても、どうしても「他人事」の人っているものです。

そして、その人をきっとあなたは把握しているはずです。

あなたが何らかの情報を発信したら、少し時間をおいて「◯◯さん、さっきの件だけど◯◯さんはどう感じる?」と質問してみます。

このブログを見ている方なら、敏感に気づいたと思いますが、ポイントは「考えてる?」ではなくて、「感じる?」と質問している部分です。こう質問されると、脳は勝手に「何か感じるもの」を探そうとします。

「他人事」の状態というのは、言い換えると五感で感じて無い状態です。なので、あえて「感じる?」と質問することでイメージの中で「感じてもらう」わけです。

これは、2つ目のポイントとミックスして使ってもOKですね。その方が手間は省けます。ですが、だめ押しをしたいのなら、あえて時間を空けることをお勧めします。

いかがでしょうか。

「コミュニケーションの成果とは、相手がどう受け取ったのかが全て」です。

後々面倒なことになることが分かっているなら、
最初から戦略を立てて情報を発信することで、二度手間を防ぐ事ができますね。

 

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