ありたい自分の実現を応援するメンタルトレーニング

説得しないで納得を生み出すコミュニケーション4つのマインド

 

こんにちは、吉田です。

ビジネスでもプライベートでも、人と人とがコミュニケーションをする目的をひと言で言うなら、『会話の相手にあなたの望む行動をしてもらうこと』と言えます。

営業・セールス・交渉・マネジメント・恋愛・人間関係 etc…

手に入れたい結果を得るために、人はコミュニケーションを通して、影響を与えようとします。

この時、影響を与える手段として、「人を説得して動かそうとする」という場合があります。

「◯◯した方がいいですよ!」
「皆さん◯◯していますよ!」
「◯◯の方がお得ですよ!」

という具合です。

ですが、人は「説得」だけでは、なかなか動いてはくれません。営業やセールス、交渉がうまくいかない多くのケースは、実は「説得」しようと試みるからなのです。人は「説得」ではなくて、「納得」することで、行動のモチベーションが高まるのです。上手なコミュニケーターは、人から納得感を引き出すスキルに長けているのです。

では、どのようにすれば人は「納得」するのでしょうか?

それは、言い古された表現ですが『信頼を築くこと』です。

「この人の言うことなら間違いない」という信頼関係が構築されていれば、説得することなく強い影響力を発揮して、その人にあなたの望む行動をとってもらうことが出来るようになるのです。

複雑で深い問題を扱うケースが多いセラピーやカウンセリングには、短時間で信頼関係を構築するための効果的なスキルが数多くあります。なぜなら、クライアントと早期に信頼関係を築くことで、抱えている問題の根本原因を探り出したり、改善するための行動を起こしてもらうように影響を与える必要があるからです。

ですが、せっかく本やセミナーで、信頼関係を構築するスキルを学んでも、なかなか実践で活かすことができないという悩みを抱えている人は少なくありません。もしかしたら、この記事に興味を持ってご覧頂いているあなたも、そんな一人なのかも知れませんね。

今回の記事は、ズバリ、そうした悩みにお答えするものです。

これまで私は研修やセミナーで、多くの方にコミュニケーションのスキルについてお伝えしてきました。その経験から、コミュニケーションの場面で、相手の「納得」を引き出すアプローチではなくて、相手を「説得」してしまうアプローチに陥る、ある共通の「考え方(マインド)」があることに気がつきました。

「説得」のアプローチに至る会話の流れは色々あるにせよ、根本的にはある「考え方(マインド)」から生まれていると考えています。そして、それは大きく4つのポイントに整理することができます。

この4つの「考え方(マインド)」が身に付いていないと、せっかく学んだコミュニケーションの色々なスキルが有効に機能しないのです。

これから紹介する、コミュニケーションに大切な4つのマインドを理解することで、短時間で深い信頼関係を築くことが出来、それによって影響力が高まり、相手にあなたの意図する行動を起こしてもらうことが、より容易に感じることができるようになるでしょう。

では、具体的に入っていきましょう。

コミュニケーションで人の納得を引き出すために必要な4つのマインド

この4つのマインドとは、

1、この世界でたった一人の個性的な存在である相手に、心から興味を持つこと。
2、批判、批評、評価、比較しないこと。
3、話したいことを、話してもらうこと。
4、聞きたがっていることを、話すこと。

では、ひとつずつ見ていきましょう。

 

マインドその1、この世界でたった一つの個性的な存在である相手に、心から興味を持つこと。

人は、生まれた時点で、この世界でたった一つの個性的な存在です。もっと言えば、ありとあらゆる可能性を秘めた完全な存在なのです。ですが、生きて行く過程で、「もっと◯◯しなさい」「◯◯してはいけません」「あなたは、本当に◯◯な人だ」と言うような、自己認識(アイデンティティ)に関わることまで、外部から圧力を受けています。

こうして知らず知らずの内に、本当は完全体であるにもかかわらず、相手の意見に合わせようとして、自分の個性や可能性を潰したり、封じ込めたりしてしまいます。

例えば、

「あの人は暗い人だね」
「あの人は明るい人だね」

という会話が何気に行われますが、本当は「あの人=暗い人」「あの人=明るい人」なのではなくて、「あの人=あの人」以外の何者でもないのです。本当は一人ひとりは完全な存在なのです。生きて行く過程で、何かを捨てたり、何かを制限したり、何かを無理したりして、たまたま今の状況にあるだけなのです。

ですから、あなたの目の前にいる、あなたが関係を深めたいと思っているその人がどんな人であれ、その人は世界でたった一人の個性的で完全な尊い存在なのだというマインドを持って接しましょう。

そうすることで、自然とその人に興味関心がわいてくるはずです。なぜなら「世界にたった一人の存在だから」です。

 

マインドその2、批判、批評、評価、比較しないこと

人は基本的に、自分のこと以外には興味がありません。自分にとって何が損で、何が得なのかをいつもジャッジしながら情報を取捨選択しています。そして、自分が損しないように、あるいは、自分にとって得となるように相手に行動してもらいたいがために、ついつい人を説得したりするのです。

その際に起きがちなことが、相手の話すこと(思考)に対して、批判、批評、評価、比較してしまうことです。

「あなたはそう言いますが、、、」
「でも、、、」
「だけど、、、」

人と会話している最中に、あなたの頭の中にこうしたキーワードがでてきた時、あなたはその人のことを、あなたの物差しで、批判、批評、評価、比較しています。そして、それを言葉に出す時に「説得」が始まるのです。

<マインドその1>で書きましたが、人は、一人ひとりが完全な存在です。ですから、批判、批評、評価、比較など、本当はそもそもできないのです。

「なるほど、そういう考え方もあるのか」

と、相手の考え方をただ認めて、受け止めるだけでいいのです。あなたも、あなたの相手の人も、世界にたった一人の完全な存在なのです。無理に共感する必要もありません。お互いに立場を尊重し、認め合うだけでいいのです。そうすることで、相手は心を開いてくるようになります。

例えば、悪い例を挙げてみると、、、

相 手「私はセールスには説得が重要だと考えるのです」

あなた「そうでしょうか?私は説得ではなくて納得だと考えます」

相 手「ですが、セールスの場面では他社との優位性を挙げて説得しますよ。すると成約が取れますからね。」

あなた「それは説得したのではなくて、その優位性にたまたま相手が納得したということですよね」

相 手「そうかも知れませんが、結局は説得がきっかけになったということですよね?説得するから納得が生まれるのではないのですか?」

あなた「いや、そうではなくて、、、、」

相手を批判、批評、評価、比較することなく、お互いの立場を尊重し、認め合うマインドを持つと、次のように会話の内容を変化させることができます。

相 手「私はセールスには説得が重要だと考えるのです」

あなた「そうなんですね。ところで説得が重要だと考えるようになったきっかけとかエピソードとかって何かありますか?」

相 手「はい。セールスの場面では、よく他社との優位性を列挙して説得してます。すると成約が取るのです」

あなた「なるほど。あなたが提案する優位性に納得出来たから、成約したということですかね?」

相 手「ああ、確かにそういうことになりますね」

あなた「なるほど、ところで相手を納得させることができるような他社との優位性を考える時に、どんなところに注意しているのですか?」

相 手「実はちょっとしたコツがあるんですよ。それは、、、」

相手を批判、批評、評価、比較すると、コミュニケーションは頓挫しがちです。なぜなら、相手も批判、批評、評価、比較で返そうとしてくるからです。

あなたが、相手の考え方を受け入れると、相手もあなたの考えを受け入れてくれるようになり、心を開くようになります。

 

マインドその3、話したいことを、話してもらうこと。

前述しましたが、人は自分自身に一番興味があります。自分のことを知って欲しいし、自分が興味関心のあることについて話をしたいのです。ですが、マネジメントの場面で、相談しに来た部下に対して、つい自分のいいたいことばかりを話してしまい部下は不満を抱え込んだままということがよくあります。

ですから、コミュニケーションの場面では、相手の話したいことを、まずは徹底的に話してもらうことを意識することが必要です。

実際、売れないセールスパーソンは、売りたい商品やサービスのことばかりを一方的に話して、買い手は、あまり話をしないというケースが多いです。外から2人の会話を眺めているだけでも、セールスが成功するか失敗するかは手に取るようにわかったりします。

人は、自分のことを話すことで心が満たされるのです。十分に話を聞いてもらって心が満たされることで、はじめて人の話を聞こうという姿勢を持つことができます。

会話全体を10としたなら、相手7〜8、あなた2〜3位の比率でコミュニケーションが成立するように意識してみましょう。

よきコミュニケーターになろうとするなら、あなたの役割は「聞き役」であると常に心がけすることが大切です。

 

4、聞きたがっていることを、話すこと。

コミュニケーションの場面では、相手から意見やアドバイスを求められる場面があります。
その時、意識しておかなければならないことは、「あなたの言いたいことではなくて、相手の聞きたがっていること」を考えて話すということです。

例えば、上司であるあなたに部下がやってきて、「企画書を作成したのですが、見て頂いてもいいでしょうか?」と言ったとします。そして、中身を確認したところ、コストの見積もりに足りない部分があったとします。

こんな時、あなたが「良くまとまっている企画書だけど、ちょっとコスト見積もりが弱いね。もう少し厳しく見積もり出した方がいい企画書になると思うよ」と、よかれと思って言ったとします。

すると、部下から「ですが、今回の企画書はコスト面よりも、企画のアイディアが大切なので、、、」という反論を受けるかもしれません。

なぜなら、その部下が聞きたかったことは、企画書を良くするアドバイスではないからです。部下が聞きたかったことは「忙しいのに頑張ってよくここまでまとめたね。驚いたよ!よく頑張ったね!」という、ねぎらいや賞賛の言葉だったのです。

本当に考えなければならなかったことは、企画書をブラッシュアップする方法ではなくて、「部下が本当に求めているのは何だろう?」ということだったのです。

本当に求めていることが満たされて、はじめてあなたの意見やアドバイスを受け入れ納得するという姿勢が生まれるのです。

例えばこんなイメージです。

あなた「お!凄いね!忙しいのに頑張ってよくここまでまとめたね。驚いたよ!」

部 下「そうですか?実は毎日、家に帰ってから頑張って作成していたのです」

あなた「そうか。だろうな。普段の仕事だけでも大変なのに、よくやってくれたよ」

部 下「いえ、自分もそろそろ何か新しい企画でも立ち上げたいなと思っていたので頑張ってみたのです」

あなた「そうか。確かに頑張った甲斐がある企画書になっていると思うよ!」

部 下「でも、少し詰めが甘いような気もするので、何かアドバイスはありませんか?」

あなた「う〜ん、そうだな。もしアドバイスするとしたなら、コストの見積もりはもう少し厳しめに見積もってもいいかな。最近は、どこもコストにうるさいからね」

部 下「なるほど、そうですよね。わかりました。もう少し手直ししてみます」

あなた「うん、期待しているよ!出来たらまた見せてくれ。楽しみにしているから」

よきコミュニケーターになり、人の納得感を引き出し、影響力を高めようとするなら、

「相手は何を聞きたいのだろう?相手は何を言って欲しいのだろう?」

という意識の習慣を付ける事が大切です。

1、この世界でたった一人の個性的な存在である相手に、心から興味を持つこと。
2、批判、批評、評価、比較しないこと。
3、話したいことを、話してもらうこと。
4、聞きたがっていることを、話すこと。

この4つのマインドをあなたがセットしてからコミュニケーションすることで、「説得」することなく、自然に「納得」を引き出し、あなたの意図する行動を相手に起こしてもらうことが出来るようになります。

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