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適性検査やコンピテンシー面接だけで人物像を判断してはいけない 「面接官が本当に確認しなければならないこと」

 

こんにちは、仙台のメンタルトレーナーの吉田です。

 

今回は、企業研修でご相談を受ける「コンピテンシー面接」についてです。

 

コンピテンシー面接とは、ザックリ言うと

 

企業が求めている能力(特にハイパフォーマンスを出している人の行動特性)を発揮してきたかどうか、過去の行動事実を深堀ながら引き出し評価する面接手法

のことです。

 

もう少し具体的にお話しすると「部活で副部長をしていました」という受験者が発話する過去に起きた事実や出来事について「その時、どのような判断と行動をしていたのか?」といったことを質問を通してどんどん掘り下げ、これまでどういった能力を発揮してきたのか? 発揮された能力は採用したい人物像に適合するものか?

これらを判断していくものです。

 

このコンピテンシー面接が有効に機能するためには、次の2つの前提が必要です。

1、企業が求める人物像や行動特性が明確に定義付けされていること。
2、面接官にコンピテンシーを引き出し評価するスキルがあること。

 

実際に私も人事で採用の仕事をしていた時にコンピテンシー面接をやってました。年間数千名のエントリーを受け付けして、ピーク時には1日6〜7セットの面接をして来ました。

 

当然「会社の将来を担ってくれる人」を選び出す努力はしてきましたが、残念ながら採用後にギャップが生まれ、お互いに凄く悲しい思いをすることも多々ありました。

 

「こんなはずでは…」と思ったことも多々ありましたし、配属先から文句を言われるということもありました。こうしたことも、私が心理学に傾注していった要因のひとつです。

 

そこで今回は、このコンピテンシー面接の落とし穴と、いわゆる適性検査(検査という表現にかなり違和感を感じますが…ここでは知識ではなく性格分析的なもの)の不都合な真実。そして、これまでの経験から生み出したコンピテンシー面接の失敗を防ぐ対策法について書いてみます。

 

落とし穴その1 過去の事実から未来は予測できない

 

例えば面接で「これまであなたが一番力を入れてきた活動をお答え下さい」と質問したとします。

こうした質問の目的は、この質問をキッカケにして「なぜその活動に力を入れたのか(目的意識、主体性)」「どんな場面で苦労したのか(ストレス耐性)」「どのようにクリアしてきたのか(リカバリー力・レジリエンス力)」など、企業で求める特性を発揮してきたのかどうなのかを掘り下げて聞いていくためです。

 

受験者は、

◯◯を実現したいと考え、△△に力を入れてきました。
□□には苦労しましたが、◆◆をすることで乗り越えてきました。

このように過去の出来事に関する思考、感情、行動、結果について話します。

でも、ちょっと考えてみてください。

 


面接で本当に知りたいのは、未来にどんなことをしてくれそうか? 未来にどんな能力を発揮してくれそうか? これですよね?

 

 

あなたは、本当に過去の事実から未来を予測できると思いますか?

 

 

これを言っちゃうと、採用コンサル会社からクレームがきそうですが、個人的にはコンピテンシー面接で予測出来る領域なんて、残念ながらほんの僅かしかないというのが僕の結論です。

 

コンテクスト(背景・環境)が変われば、思考特性や行動特性が変わることは、ちょっと心理学をかじった方なら容易に分かることです。

 

確かに過去のエピソードを掘り下げることで、ある程度の思考の癖や思考に紐付いた行動特性は見えると思います。人は習慣の生き物なので、環境が変わっても習慣が変わらない部分もあるでしょう。

 

ですが、さらに大きな落とし穴があるのです。

 

落とし穴その2 語られるエピソードの事実確認ができない

 

例えば良くある学生時代のエピソードに「部長をやっていました」「副部長をやっていました」などがあります。コンピテンシー面接では、その語られた話が「真実」という前提で進みます。

事実確認も出来ないまま掘り下げてもね…。というのが正直なところです。

 

よしんば事実確認が出来たとしても、人は日々学習し成長してます。ということは、過去の出来事を生み出したときの「解釈」も変わっちゃうんです。つまり、当時の事実解釈と今の事実解釈は変わっているんです。

 

それと人は環境から強い影響を受けてしまうものです。過去の環境と未来の環境が違うなら、過去に発揮されていた行動特性は、残念ながら当てにならないというのが、これまで面接に携わってきてつくづく実感するところです。

 

落とし穴その3 配属部署に関係なく行動特性が設定されている

 

コンピテンシー面接では、いくつかの行動特性を指標化(レベル化)して、その指標に基づいて採点します。ここで最初に問題となるのは、その指標は、「どの部署で仕事をする事を前提に作られたものなのか?」という点です。

 

仕事内容が変われば、当然、求められるコンピテンシーも変わります。ですが、部署ごとにコンピテンシーの重要項目を変えている会社ってどれくらいあるのでしょうか?

 

また多くの場合、新入社員の配属先は内定者研修や新人研修で発揮されている行動特性を見て最終的に判断します。ところが、研修の場と実際の配属環境は全く違います。

あなたも、研修中には生きいきとリーダーシップを発揮していた新人が、職場に配属された途端に存在感が消えて孤立してしまう、、、そんなケースを見たことがあるのではないでしょうか?

 

落とし穴その4 面接官のスキル不足

 

設定した行動特性を面接で引き出すためには、構造化された質問だけでは到底不可能です。なぜなら、受験者が語る言葉は「削除、歪曲、一般化」されているからです。さらには、面接官自身も受験者の語る話を「削除、歪曲、一般化」した上で受け取りっているのです。

ですから、どんな切り口から掘り下げていけば求める人物像の特性にたどり着けるのかを考えるのは、実はかなり難易度が高い質問のスキルを要するのです。

※「削除、歪曲、一般化」については、こちらの記事を参考にしてください。

 

ですから質問のスキルが不足している面接官によるコンピテンシー面接では、残念ながらいつまでたっても採用ギャップは埋まらないということです。

 

さて、ここまでコンピテンシー面接の落とし穴について書いてきました。誤解していただきたくないのは、コンピテンシー面接がダメだということではなくて、ポイントを押さえないと、採用コストが無駄になるということ。

それと、配属先のOJT担当者やマネジメント者に過度な負担を強いてしまうことです。

 

 

不都合な真実その1「適性検査は簡単に操作できる」

 

では適正検査なら、当人の隠された気質的な部分がわかるのか? ということですが、結論から言うと適性検査はいくらでも操作できるので、残念ながら当てにならないです。

 

その理由をお話します。

 

僕はなんでも実験したくなる性分なので、実際に大手3社の適正検査(質問紙法)を「ある条件」で受験してみるということをやりましたが、ものの見事に自在に操作できました。

ザックリ書くと、企業が求める人物像のモデル(ペルソナ)を想定したら、その人物になりきって回答するのです。いわゆるモデリングをしたのです。

 

適性検査は似たような質問が何回も文言を変えて出てくるので、ごまかしがきかないというのが適性検査会社の主張です。実際にデタラメに回答すると「信ぴょう性」でチェックされます。

しかし、

一貫性を持って回答すれば、検査結果を操作することは容易いのです。

 

 

不都合な真実その2 そもそも適正検査は事前対策されている

 

例えばこうしたサイトがあります。
http://saisokuspi.com/gaiyou/taisaku_seikaku/

そしてサイト内には適性検査対策用の参考模範回答があります。ちょっといくつか紹介してみます。

 

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また、こんな模範回答もあります。公務員を目指すなら、こういった回答が望まれるかも知れません。しかし、競争社会の中で戦わなければならない民間企業に就職しようとする人が、これに基づいて事前対策してるとなると、ちょっとどうかなという気もしますが…。

スクリーンショット 2015-05-25 14.27.38

 

対策サイトのまとめによれば、

スクリーンショット 2015-05-25 14.29.19

ということです。

 

これまで適性検査では「対人折衝に強い傾向がある」と診断された新人が、3ヶ月も経たないうちに「自分は営業や対人コミュニケーションには向いてません」とか、上司や先輩から「あの新人はまるでコミュニケーションができないから別な部署で引き取ってくれ」と言われる笑えないケースをたくさん見てきました。

これはお互いに非常に不幸なことです。新しい配属先で受け入れできればいいですが、下手をすると「退職」を余儀なくされたり、心を病んでしまったりします

 

これで解決! 面接官が本当に確認しなければならいこと

 

では、採用面接で面接官は受験者の何を確認すればいいのでしょうか? 何を確認すれば、採用後のギャップを極限まで減らすことができるのでしょうか?

 

これまでの経験から、私は絶対に外すことが出来ない項目がズバリ一つあると思ってます。

長い間採用に直接携わってきた人なら、きっと「実感」として持っているはず。

 

それは「仕事に関する価値観」です。

 

会社には経営理念と呼ばれる会社の価値観があります。

また、各職場にはその職場全体に空気のように存在する暗黙の価値観があります。

これを丁寧に言語化し、その価値観を受験者が「大切だ!」と思っているかどうかを、過去の行動から聞き出し確認していくのです。

 

「価値観」の共有ゾーンがあれば、採用された後にイキイキと能力を発揮し、さらに成長し続けます。

「価値観」の共有ゾーンが少なければ、好きと思っていた仕事でも途中でポキっと折れます。

 

採用は企業にとっての投資となるものですが、リターンの得られない投資は単なるギャンブルであり浪費です。

あなたの会社も現場から喜ばれる採用にシフトチェンジをしてみてはいかがでしょうか?

 

価値観を引き出し、企業との共有ゾーンを見定める採用面接の導入をお考えの方はこちらからお問い合わせ下さい。

 

kensyuu

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