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「やらされ感」を生み出す4つの意識レベルと脱出法 ビジネス心理学

 

研修の仕事をしていると、「やらされ感」という言葉をよく耳にします。

 

それも、仕事のイロハを勉強中の新人の方が「やらされ感」を口にするならわかる

のですが、組織集団を預かる管理職の方が、

「部下に『やらされ感』を感じさせないようにするにはどうすればいいですか?」

みたいな相談をしてくるケースが多いのです。

 

ここで言っている「やらされ感」とはいったい何を指しているのでしょうか?

 

相談を受ける中で気づかされていることは「指示待ち状態」「受け身状態」で、

渋々仕事に取り組む姿勢のことを「やらされ感」と定義している人が多いようです。

 

そこで、こちらの記事では、やらされ感を「指示待ち状態」「受け身状態」という意味

で捉え、どうすれば「やらされ感」に囚われることを防ぐことができるのかについて、

心理的な側面から書いてみたいと思います。

 

人はどういう時に「やらされ感」を感じるのか?

 

 

そもそも、私たちはどんな時に「やらされ感」を持ってしまうのでしょうか?

 

そのもっとも大きな原因は「認めてもらえていないと感じるから」ではないでしょうか?

 

・せっかく頑張っているのに

・こんなに気をつかっているのに

・こんなに自分を犠牲にしているのに

 

なのに「認めてもらえない・・・」こう感じていると、どうしても「やらされ感」が

ムクムクと顔を出すようです。

私たちは「自分は誰かの役に立っている」と思える時、無条件で充実感や満足感を感じ

ます。

つまり「やらされ感」の対極にいることができるのです。

 

ただ、「認めてもらえない」から「やらされ感」と感じてしまう以前に、実はもっと

根本的な原因があることに気づかされています。

 

その根本的な原因とはなんでしょうか?

 

それは「動機の種類」です。

 

文字通り「やらされ感」ですから、「やるべきこと」「やらなければならないこと」

があるということなのですが、そのやらなければならないことに対する「動機」に

よって、ネガティブに受け取ったり、ポジティブに受け取ったりということが起きる

ようです。

 

その動機には4段階があると考えてます。

 

1、被害者意識

2、義務感

3、責任感

4、使命感

 

では、一つずつ見ていきましょう。

 

1、被害者意識レベル
誰か加害者がいて、その加害者のせいで「やりたくないのにやらなければならない状況に追い詰めら
れている」
という意識。

自分に対する不愉快な出来事を避けることが主たる行動の動機となっているレベル。


2、義務感レベル
自身がやるべき理由や目的なく「やらなければならないから」という無意識の思い込みによって行動
する
レベル。義務感レベルで始まる行動は、意図的に動機を作らないと被害者意識レベルに移行しやす
い。


3、責任感レベル
やりたい理由、やらなければならない自分なりの動機が明確になっているレベル。

・何のために?

・誰のために?

・何でどう貢献したいのか?

が明確になっており、「したいからやる」という動機。
特に誰のため?という相手は、自分や自分の周りの大切な人が対象となる。

 

4、使命感レベル
「これをやるのは、自分以外に他に誰がいる?」くらい動機に勢いがあり、対象は地域、社会、国など
より広範囲となる。

 

 

これら4つを図解で整理したものがこちら。

 

 

こちらの図は、よく僕が企業研修でモチベーションの構造を説明する際に使っている

ものです。

これら4つの意識状態は常に「固定」されているものではなく、その時の気分(感情)

や環境に影響を受けて変動します。

 

特に、「義務感」と「責任感」の間には、明確にどちらとも言えないグレーゾーンが

存在していて、当初は責任感でやっていたことが、いつの間にか「やらされている」と

感じながら行動していることがありがちだということも、多くの方へのインタビューで

気づかされています。

 

 

どうすれば「やらされ感」を払拭できるのか?

 

 

では、結局のところ、どうすれば「やらされ感」を払拭できるのでしょうか?

 

実は答えは至って簡単です。

 

それは、

 

✔︎ それを率先してやることで「今」生じる、自分や周りにとってのメリット

✔︎ それをやらないことで「今」生じる、自分や周りにとってのデメリット

✔︎ それを率先やることで「未来」に生じる、自分や周りにとってのメリット

✔︎ それをやらないことで「未来」に生じる、自分や周りにとってのデメリット

 

これらを洗い出して、自分なりの「動機」を明確にすることです。

 

例えば、

 

✔︎ それを率先してやることで「今」生じる、自分や周りにとってのメリット

・自分の評価が高まる

・自分がやることで周りに余計な負担がかからない

 

✔︎ それをやらないことで「今」生じる、自分や周りにとってのデメリット

「面倒くさいやつだ」と評価が下がる

・自分がやらないことで、他の誰かにしわ寄せがいく

 

✔︎ それを率先してやることで「未来」に生じる、自分や周りにとってのメリット

・やり続けていると大きなチャンスに巡り合えるかもしれない

・自分が率先してやっていれば、周りも率先して動いてくれるようになる

 

✔︎ それをやらないことで「未来」に生じる、自分や周りにとってのデメリット

・どんどん仕事が任されなくなる

・周りの人が離れていく

 

こんな具合です。

 

 

動機(モチベーション)は創り出せる

 

 

人生に成功する秘訣は、自分が好む仕事をすることではなく、自分のやっている仕事を好きになることである  ゲーテ

 

文豪ゲーテはこう言ってます。

どんな理由で始めたにせよ、今、自分がやっている仕事を好きになれない状況にいると

今、やっていることに何の理由(目的、動機)が見出せないと、どんどん自己肯定感を

下げてしまいます。

 

コーチングやカウンセリングのセッションをしていて気づかされていることは、

動機が見つからないのではなくて、動機を見つけるエネルギーがないだけだということ。

 

・どうせ何をやってもうまくいかないし…

・どうせみんなから嫌われてるし…

・どうせ評価してくれないし…

 

こんなふうにエネルギーがダウンしちゃっていて、見つかるものも見つからないという

ケースがとても多いと感じてます。

上司からの業務命令に対して「どうして自分がやらなきゃならないの?」と感じながら

仕事をしていると、どんどん被害者意識を強くしていきます。

被害者意識が強くなると『自己肯定感』も低下します。

 

ですから、「どうして自分が…」と感じた瞬間、「ちょっと待て!」と自分の思考を一旦

中断しましょう。

そして、中断したなら、前述した質問の答えを洗い出してみましょう。

前述した通り、動機(モチベーション)はいくらでも創りだせます。

 

動機が明らかにすれば、「やらされ感」から抜け出せますよ。

 

 

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