ありたい自分の実現を応援するメンタルトレーニング

あなたの中の影(シャドウ)が生み出す不愉快な投影から解放されるヒント


 

こんにちは

仙台のメンタルトレーナー吉田です。

 

あなたの周りには苦手な人や嫌いな人、

要は「不愉快に感じる人」はいませんか?

 

「もっと、こういうところを直せばいいのに…」

「なんであんなことするのかしら?」

 

そう思ってあなたがいくらイライラしても、

ヤキモキしたとしても、

残念ながらあなたの思い通りに相手は変化してくれません。

 

もしかするとこの記事を読んでいる人の中には、

「いくら環境を変えても、なぜか不愉快な人が現れます!」

と何年もお悩みを抱え込んでいる人もいるかもしれませんね。

 

実はあなたが不愉快に感じる人は、

あなたの中の「影(シャドウ)」なのかもしれません。

 

影(シャドウ)ですから、

いくらあなたが逃げ回っても

いつでもあなたのそばにピタッと寄り添ってます。

 

今回は、そんな影(シャドウ)についてお話しします。

 

あなたを苦しめる影(シャドウ)とは?

 

スイスの精神科医・心理学者のユングは、

心の働きに「影(シャドウ)」という考え方を提唱しました。

 

ザックリお話すると

私たちが社会に適応してうまく生きていくためには、

善人の「仮面(ペルソナ)」をかぶる必要がある。

その一方で「持っていない方がいい」「認めたくない」と感じた自分の

気質や特性、善人の自分と矛盾する自分などを隠そうとしたり

はじめから無かったことにしようとしたり、攻撃したりします。

 

「善人の仮面の自分」を光とするなら、

「見せたくない自分、嫌いな自分、矛盾する自分など」を影(シャドウ)と呼びます。

 

光が強くなればそれだけ影も濃くなるのと同じように、

「善人の自分」ばかりを見せようと頑張っていると、

いつのまにか「影(シャドウ)の自分」も濃くなっていきます。

 

ただし、周囲には見せないように頑張って隠しているし、

そもそも最初から無かったものにしていたりするので、

濃くなっていることに気づかないのです。

 

そうこうしているうちに、

影(シャドウ)の濃さが限界に達すると

多くの場合、あなたにとって不愉快な出来事を通して

影(シャドウ)の存在感をアピールするようになります。

 

影(シャドー)がその存在感をアピールする方法のひとつに、

他者への「投影」があります。

 

元々は自分の中にあった影(シャドウ)を、

あたかも他者のもののように映し出してしまうのです。

 

そして、相手に投影された自分の影(シャドウ)に

イライラしたり

オドオドしたり

悲しくなったり

不安になったり…

こうした強いネガティブ感情を引き起こすとユングは考えました。

 

あなたの周りに現れる不愉快な人は、あなたの影(シャドー)が投影された人

 

 

もともと影(シャドウ)とは、

自分から切り捨てようとしたり押し込めて出てこれないようにした

ありのままの自分を形成する一つの要素のことです。


ありのままの自分には「無かったことにしたい」と思っているくらいですから、

きっかけや理由はどうあれ、かなり忌み嫌っている存在といえます。

 

例えば…
 

親が非常に怒ってばかりいて、

そのせいであなたが「怒り」に強い嫌悪感を持ったとすると、

自分の中の「怒り」を否定して「怒り」を排除しようとします。

そして「怒られる原因となった気質的なもの」も合わせて

排除しようとするでしょう。

 

すると表舞台から存在を否定された「怒り」は、

影(シャドウ)としてじっと身を潜めながら

「表舞台に再登場するチャンス」を虎視眈々と狙うようになります。

 

例えば、

あなたの周りに「怒ってばかりいる人」として登場することもあれば、

「あなたを怒らせる人」として登場することもあります。

それも結構身近な人に投影されていくのです。

 

いくら逃げても影(シャドウ)は追いかけてくる

 

 

こういった投影が起きていると、

いくら環境を変えたとしても繰り返し同じことが起こるようになります。

この現象をあるクライアントの方は「まるで呪いにかけられているようだ」と

おっしゃってましたが、まさにそんな気分なのでしょう。

 

影(シャドウ)は、自分の中に存在しないものとして邪険に扱われていますから、

ヘソを曲げてしまっているのかもしれませんね。

 

心理学の世界では、

『目に映るものは全て投影である』『知覚は投影』といわれています。

 

いくら意識の奥深くに長い間閉じ込められた存在であったとしても、

何かをきっかけにあなたの目に見える現実世界に映し出されていくのです。

 

それは多くの場合、あなたを不愉快にさせる人として映し出されます。

 

すると、あなたが自分の中で「亡き者」としている部分と対峙することになりますから、

あなたは強烈なストレスを抱えることになります。

 

もちろん、回避するという手段もありますが、

そもそもあなたの心の中を投影しているのですから

あなたの心の状態に変化がない限りは、

どんなに環境を変えたとしても影(シャドウ)を認識させられる人が

繰り返し現れてくるのです。

 

 

影(シャドウ)の呪いを断ち切るには?

 

では、どうしたら、繰り返し現れる

影(シャドウ)の投影に苦しむ現実から

すっきりと解放されることができるのでしょうか?

 

それは、あなたの中に隠しておきたかった

「影(シャドウ)」が「ある」ということを諦めて認めること。

そしてヘソを曲げている「影(シャドウ)」の気持ちに

寄り添いながら受け入れていくことです。

 

これは文字にしてこうして書くのは簡単ですが、

いざやってみようとすると、これがなかなか手強いんですよね。

なぜなら、一旦は自分から切り捨ててしまわないといけないと

強烈に忌み嫌ったものだからです。

 

だから、じっくりリハビリのつもりで

少しずつやっていきましょう。

 

影(シャドウ)を受け入れるシンプルワーク

 

では、実際に「影(シャドウ)」を受け入れるリハビリワークを

してみましょう。

 

ノートとペンを用意したらスタートです。

 

ステップ1

あなたを不愉快にさせる人が持っている、

不愉快な特徴を具体的に書けるだけ書き出す。

(例)自分で決断しないところ、すぐに諦めるところ、八方美人なところ

 

ステップ2

ステップ1で書いた特徴について、最高に不愉快な特徴を10点満点として採点する。

 

ステップ3

ステップ2で採点した結果、10点満点に近いものの中から、まずは一つ選びだす。

 

ステップ4

「自分も◯◯なところを持っていても、まあいいじゃないか」

「自分も◯◯なことをしたって、別にいいじゃないか」

と実際に声に出して何度も自分に許可を出してみる。

※◯◯には不愉快な特徴が入ります

 

ステップ5

その不愉快な特徴を隠していたおかげで得したこと

不愉快な特徴を隠していたおかげで損したことを思いつく限り書き出す

 

ステップ6

ステップ5で書き出した項目について

得した項目については、

「今までありがとう。感謝します」

と声に出して何度も自分に言い聞かせる。

 

損した項目については

「今までごめんなさい。これからは解放します」

と声に出して何度も自分に言い聞かせる。

 

 

リハビリのワークとしてはまずはこんな感じです。

 

 

ステップ4のところで、自分の中に「ある」と思うだけで、

すごい抵抗感や嫌悪感を強く感じてザワザワすることがあるかもしれません。

 

ですがそれは、影(シャドウ)に対して「いてもいいんだよ」と

心が頑張って許可を出そうとしている証拠です。

 

存在に対して許可を出せた分だけ、

あなたの中の影(シャドウ)の力は薄れて

これまで繰り返し現れていた不愉快な投影が

起きることも少なくなって行くことでしょう。

 

 

 

 

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