ありたい自分の実現を応援するメンタルトレーニング

子どもの自己肯定感を高めるコミュニケーションのヒント

 

こんにちは^_^

仙台のメンタルトレーナー吉田です。

 

育児に家事に仕事にと慌ただしく過ごす女性の毎日は、まさに戦場です。

 

そんな働くお母さん達からこうしたご相談を受けることがあります。

 

例えば、

 

我が子を愛しく思って、可愛がってあげたいだけなのに、子どもの「どうして?」「ヤダ!」「もっと!」に、つい「いい加減にしなさい!」と叱ってばかりで、あとで落ち込んでは自己嫌悪してしまう……。

 

 

義父さん、義母さんが、事あるごとに「もっと躾を厳しくしておかないと、人さまに迷惑をかける子になってしまう」と、子育てに口を挟んでくるので、自分の子育てに自信が持てない……。

 

 

保健師さんの言葉にいちいち過剰に反応してしまい、我が子の出来栄えを周りと比べて劣っていると感じてしまったり、自分自身が他の親のようにできていないのではないかと疑心暗鬼になって苦しい…….。

 

 

”人に迷惑をかけてはいけない”という思いが強くて、公共のスペースで子どもがちょってでもグズったりすると、子どもの気持ちを聞く時間も、子どもに理由を話す時間も待てずに「いい加減にしなさい!もう知らないからね!」と叱ってしまうことが多く、最近では子どもが親の顔色ばかり伺っているような気がして……。

 

etc…

 

「いやだ!」とか「どうして!」など、幼児期には特に

自分の素直な思い(価値観)を表現しながら”自分とは何者なのか?”といった

自分軸を確立するための試行錯誤を激しく繰り返します。

 

 

そんな時期に、

「いいから黙っていうことを聞きなさい!!!」など、

”大人の都合に合わせる以外に自分には選択肢がない”ということをお子さんが学ぶと、

自分の存在価値よりも親の存在価値の方が高いと感じるようになり、

おのずと自分の存在価値を下げる習慣がついてしまいます。

 

 

また、たくさんの間違いや失敗など「手痛い経験」をしながら、

「自分にとって本当に大切で価値あるものは何か?」といった生きた学びを得て、

それらの学びから自分軸を確立していく大切な時期なのに、

 

子どもに辛い思いをさせまいとあれやこれやと親が先回りして

子どもから経験を奪ってしまうと、

子どもはいつまで経っても自分軸も自信を失ったままになってしまいます。

 

 

春になってタネを蒔いたとき「いいから早く花を咲かせなさい!」と

いくらタネに叱ってもタネは花を咲かせないことは誰でも知っているはず。

 

 

なのに、可愛い我が子のこととなると、つい

「タネのままじゃ周りが心配するし迷惑かけるから早く花を咲かせなさい!」と焦っては、

自分にもお子さんにも余計なプレッシャーをかけ続けてしまう……。

 

 

そこで今回は、時間に追われる日々の中で、

ついつい発してしまう”お子さんの自己肯定感に

ネガティブな影響を与えるコミュニケーション”を、

肯定的な影響を与えるように変化させるための実践的なヒントを、

これまでいただいた質問にお答えする形でお話してみたいと思います。

 

 

ご覧いただいて、もしもまだ試していないヒントがあったなら、

ぜひチャレンジしてみてくださいね。

 

 

Q.何度注意しても公共の場で騒ぐことを繰り返します。どうすれば…

 

 

「いい加減にしなさい!」といくら叱っても、

走り回ったり騒いだり好き勝手な振る舞いを繰り返す…。

 

電車、バス、レストランやスーパーなど、公共の場での

お子さまとのコミュニケーションに頭を悩ませている方は

とても多いのではないでしょうか。


 

ここで改めて考えてみたいことがあります。

それは「どうしてあなたは公共の場でお子さんにマナーを守って欲しいのか?」

ということです。

 

親が悪く見られるからとか、親が周りに怒られるのが嫌だからと思って

お子さんに注意をしていませんか?

 

 

本来、公共の場でマナーを守る目的は、それをすると危ないとか、

周りの調和を乱し混乱が生じることを防ぐといったことがあげられます。

 

 

この目的を説明しないまま、「いい加減にしなさい!」「やめなさい!」と言っても、

子どもは叱られたから一旦やめているだけで、いつになってもマナーは身に付きません。

 

なので、いつまで経ってもお母さんは「もう、うちの子は何回言ったらわかるの!」

を繰り返すことになるのです。

 

 

むしろ、理由もなく叱られる子どもは

「自分は否定されている」「自分は役に立っていない」

「自分は迷惑な存在だ」「自分には価値がない」

という思いを強くするばかり…

 

では、どんなコミュニケーションをとればいいのでしょうか?

 

「静かにしなさいって言ってるでしょ!」→

 

「◯◯ちゃんが一生懸命遊んでいる時に邪魔をされたらどう思うのかな?」

 

「◯◯ちゃんがママにお話している側で、誰かが騒いだらどう思うのかな?」

 

「走っちゃダメって言ってるでしょ!」→

 

「こういう滑りやすいところで走って転んだり、ぶつかったりしたらどうなると思う?」

 

「◯◯ちゃんが怪我とかしたら、ママがどんな気持ちになると思う?」

 

「触っちゃダメって言ってるでしょ!」→

 

「手を洗わないままそうやって触られたことを知らない人が食べたらどうなると思う?」

 

「◯◯ちゃんは、知らない人がベタベタ触ったものを食べたいと思うのかな?」

 

こんな具合です。

 


なにをどう言うかといったフレーズ的なことよりも、

「親がそれを伝えることで子どもにどんな内部変化(自省)を起こしたいのか?」

といった肯定的な目的を明確にすることが大切です。

 

 

目的が明確になると、手段である「フレーズ」は無数に生まれます。

 

 

叱る方も叱られる方も、否定的な言葉の応酬ばかりで、

さらには叱られる側が「どうして?」という疑問を解消できずにいる状態では、

いつになっても肯定的な気づきや反省は得られないと思います。

 

恐怖や圧力を使わなくても、

一緒になって「どうして?」とか「本当はどうしたい?」を考える機会を作ってあげれば

子どもは子どもなりに一生懸命考えて行動を改める工夫をしてくれるものです。

 

 

Q.家事や仕事が残っているので、一刻も早く寝かしつけたいのですが…

 

 

あれもこれもとやることが残っているのに、

お子さんが寝てくれないことのストレスと言ったら……。

 

 

そんな時、僕が子どもに言っていたことは、

「早く寝ないとお化けがくるぞ〜」的なこと^_^;;

 

 

そんなことを言って、子どもを緊張させればさせるほど

子どもが眠れなくなることは今はよくわかるのですが、

当時はとにかく「早く寝てほしい」それだけしか考えられなくて……

 

 

そもそも眠れないというのは、身体が交感神経が働いていて緊張した状態から

抜け出せていないからなわけで、では、身体を交感神経優位の状態から、

副交感神経優位に切り替えるには、どうすればいいかというと

リラックスできる状態にすることなんです。

 

 

つまり、身体も心も緩むような声がけをするということですね。

 

 

クライアントの過度な緊張状態を緩和するために、

メンタルトレーニングの中では催眠療法のテクニックを使って

頭の先からつま先まで順を追って緩めるように誘導することがあります。

 

 

これはお子さんの寝かしつけにもかなり効果があるので、

簡単にできるやり方をご紹介します。

 

 

コツは、その日に起きた出来事を使って、

頭の先から足の先までリラックスするように誘導していくことです。

 

 

具体的には、

 

今日はお友達と隠れんぼして遊んだんだよね。じゃあ、どこに隠れるかいっぱい考えてくれた頭さんに、今日もいっぱい遊んで疲れたね〜。ありがとうね〜。おやすみね〜って言ってあげよいうか。

 

今日はいっぱいお絵かきして楽しかったね〜。じゃあ、お手てさんに、いっぱい遊んでくれてありがとうってお礼しようか〜。そして、今日もいっぱい遊んで疲れたお手てさんに、明日も仲良く遊ぼうね〜、おやすみなさいって言ってあげようか〜。

 

こんな具合に、頭から足まで、今日の出来事を使って

「疲れたから休もうね」とリラックスさせていくのです。

 

 

そして、その際には、

自分にOKを出すことや、自分を労うことを、意図的に考えてもらいながら

リラックスできるように誘導すると、リラックスして心が開いている状態の時に、

自己肯定感を育むことを無意識に擦り込めるのでよりいいでしょう。

 

 

テクニカル的なことをお話しましたが、お母さんの心が「いま、ここ」ではなく、

寝かせた後のアレやコレやに意識が飛んでいると、いくらテクニックを使っても

お子さんの「もっと!」が始まるのです。

 

 

テクニック以前にとても大切なことは、

“ああ、お母さんはいま私のためだけにこの時間を使ってくれているんだなあ”と

お子さんに感じてもらうことなんです。

そうすれば、お子さんは安心して眠りにつくことでしょう。

 

 

どのみち数年経って、

お母さんに言いたくないこと、隠したいことができれば、

お母さんを頼らずにとっとと一人でベッドに入っちゃうんです。

 

それまでのほんのわずかな期間、

お子さんのために「いま、ここ」の時間を過ごしてみませんか?

 

 

Q.厳しくしないと躾が身に付かないと思って、「やって〜」と言われてもとにかく自分でやらせるようにしているのですが…

 

 

「お洋服着せて〜」「ズボン履かせて〜」など、ある程度は一人でもできるのに

何かと甘えてくる……。

 

そんな時に、”厳しく躾しないと周りに迷惑をかける大人になる”とか思って、

「いいから自分でやりなさい」と厳しく言ってしまって余計にグズられる……。

 

 

そんなに厳しく躾しなくても、大人になってまで

「洋服着せて〜」って言う人はいないんですよ〜。

 

 

なので、「やって〜」と要求してきたなら、

何もやってあげればいいんです。

 

 

すると、”私はいつでも親の愛情が得られるんだ”と安心します。

それによって心の中に自分の居場所が生まれるんです。

 

 

心の中に自分の居場所さえあれば、

いざ一人で頑張らなければならない時、ちゃんと頑張れるようになれます。

それが自立した状態、自分軸がしっかりしている状態なんです。

 

 

そんなこと言っても、うちの子は自分が遊んだオモチャを「片付けないと捨てちゃうからね!」としつこく叱らないと動こうとしないんです…

 

こういう、いわゆる「お片付け問題」のお悩みも多いです。

 

 

ただ、「あなたが使ったものなんだから、あなたが片付けなさい!」といつも

ガミガミと叱られ続けてきた子どもは、

指摘されないと動かない『指示待ち族』になりやすいです。

 

 

また、「私が使っていないものだから私には関係ありません」と、

社会性が希薄でスネスネな大人になるかもしれません。

 

 

こう言う場合、「なぜ?」「なんのために?」片付ける必要があるのかという

お片付けがその子にとって大切な理由をきちんと考えてもらうことが大切です。

 

 

具体的には、

おばあちゃんが買ってくれたオモチャが、こんなふうに床に投げられているのを見たら、おばあちゃんはどんな気持ちになると思う?

 

もしも◯◯ちゃんが、オモチャの世界に住んでいたとして、誰かにこんなふうにされたらどう思う?

こんなふうに子どもと一緒になって、

片付けすることの大切さや意味を考えてみるのです。

 

 

まとめ

 

 

いかがでしたでしょうか?

 

何かと忙しい大人の都合を優先するのではなく、

「どうして?」とか「いやだ!」といった、子どもの心の中に芽生えている

「自分軸」に一緒に寄り添うコミュニケーションが大切です。

 

子供だからと上から目線でコントロールするのではなく、

きちんと物事の本質を伝えながら育てていくということが、

子どもの自尊心を育み、ひいては自己肯定感アップに役立ちます。

 

堅苦しく考えずに、やれそうなところからチャレンジしてみてください。

 

 

 

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