NLP基本用語集
はじめに。
本用語集は、タッド・ジェームスによる「The FasTrak™Neuro-Linguistic Programming Practitioner Certification Training」の資料を参考に作成しています。
アイ・アクセシング・キュー (Eye Accessing Cues) | 人が思考する際に、五感(特に視覚・聴覚・体感覚)のどれで思考しているかを、目の動きで示唆するもの。 |
アウトカム (Outcome)
| 望ましい結果。 |
アクセシング・キュー (Accessing Cue) | 人が頭の中で何をしているかの情報を提供する、外部に現れるサイン。 息づかい、ジェスチャー、姿勢やアイ・パターンなどが含まれる。 |
‘アズ イフ’のフレーム (’As-If’ Frame) | 何かが「真実であるかのように」思考、行動すること。 凝り固まった思考や信念の枠組みを外すのに便利。 |
アソシエイト (Associated) | 経験をどのように見るかに関係する。 あたかも、今、この場で経験しているように、自分の目で見て、耳で聞いて、身体で感じる状態。 |
アップタイム (Uptime) | 注意が外側に向けられているステート。(注意が内側に向けられているダウンタイムの対義語) |
アンカリング (Anchoring) | 外部からの刺激と反応を結びつけるNLPの手法。 アンカーは自然に発生することもあれば、意図的にかけることも可能。 |
一貫性 (Congruence) | 人が言葉で言っていることとその言動(外的に確認可能)が一致しているとき。 |
一般化 (Generalization) | メタモデルの基礎となる3つの主要プロセスのひとつ(他に削除、歪曲)。 一般化とは、複数の経験をたった1つの具体的な経験が代表してしまう時に起こる。 |
意味のリフレーミング (Meaning Reframe) | (内容のリフレーミングとも呼ばれる)内容をさらに掘り下げて焦点を変えることで、発言に他の意味を与えること。 「これには他にどんな意味があるだろうか?」「この状況において、これの意味を変えるような何に自分は気づいていないのだろうか?」を考えることで、他の意味を見つけ出す。 |
意図 (Intent)
| 言動や行動のアウトカム。 |
引用 (Quotes) | 他の誰かの発言であるかのように、自分のメッセージを相手に伝える言語パターンのひとつ。 |
エコロジー (Ecology) | 「結果」を多面的に考察すること。 起こりうる変化によってどのような結果がもたらされるかに注目する。 変化を起こすことのエコロジーを考察し、自己、家族(または仕事)、社会、そして地球にもたらされる結果を事前に知ることができる。 |
NLPの前提 (Presuppositions of NLP)
| 必ずしも“真実”である必要はないが、受け入れられ、信じることができれば、NLPプラクティショナーとしての考え方や成果を向上できる想定や便利なビリーフ(信念)のこと。 |
オーバーラップ (Overlap) | 優位表象システムを使って、他の表象システムにアクセスすることを可能にすること。 (例:「想像してください。ビーチを歩きながら、鳥の声が聞こえてくるのを(A)。そして自分の足を見下ろして(V)、ひんやりと濡れた砂を踏んでいることを感じてください(K)。」)
|
感覚の鋭敏性 (Sensory Acuity) | 観察のスキルに関連する。感覚を研ぎすますことで、他の大くの人が気づかないような、クライアントのフィジオロジーに関する細かな点に気づくことができるスキル。 |
キャリブレーション (Calibration) | 通常、二つの異なる非言語の手がかり(キュー=外部から確認可能な活動)の比較で行う。 非言語の手がかりによって相手のステートを識別することができる。 |
嗅覚 - オルファクトリー (Olfactory) | 匂いの感覚。 |
共感覚 (Synesthesia) | 2段階のストラテジーであり、2つの段階がリンクされているが、通常はその片方が認識されていないことが多い。 例:「どう感じるかを見てみたい。」
|
クライテリア (Criteria) | 価値観を意味する。 「あなたにとって重要なのはなんですか?」の答えに対応するもの。 |
クロスオーバー・ (Crossover Mirroring) | 相手の外的言動に、異なる動き、リズムでマッチングすること。 例:クライアントの息づかいに合わせて自分の指を動かす。
|
顕在意識(意識) (Conscious)
| 今この時に、気づいていること。 |
行動 (Behavior)
| 人が行う外的に確認可能なすべての活動。 |
削除 (Deletion)
| メタモデルの基礎となる3つの主要プロセスのひとつ(他に歪曲、一般化)。削除は、経験の一部分を省略する時に起こる。 |
サブモダリティ (SubModalities) | 人の経験に意味を与えたり、コード化する、各表象システムの一部となっている差異(またはサブ・セット)。五感(モダリティ)を補足するための従属要素。 例:映像の場合、モノクロかカラーの違い、動画か静止画の違い、 または焦点が合っているかぼやけているかの違いがある。これらを 視覚のサブモダリティという。
|
視覚-ビジュアル (Visual)
| 目で見ることができる感覚。 |
状況のリフレーミング (Context Reframing) | 状況や背景(コンテクスト)を変えることで、発言に違う意味を与えること。 「この行動がより適切なのは、どのような状況だろうか?」を考えることで、新たな状況や背景を見つけ出す。
|
神経言語プログラミング (Neuro Linguistic Programming) | NLPとはエクセレンス(卓越性)の研究である。 人のどのような思考パターンがどのような行動として現れるのかを説明し、エクセレンスをモデリングして、その行動の再現を可能とする。
|
深層構造 (Deep Structure) | 発言の表層構造の基礎となる無意識。深層構造の大部分は自覚(意識)の外にある。
|
ステート (State) | 人の内的な感情の状態を表す言葉。 NLPでは、ステートによって結果が決まると信じられているので、エクセレントなステートにいられるように心がけている。 |
ストラテジー (Strategy) | 具体的なアウトカムへとつながる、内的および外的表象の特定の配列。
|
世界モデル (Model of the World) | 人が持つ独自の世界観を作り出す、また、その世界観に関連したバリュー、ビリーフや態度。
|
前提 (Presuppositions) | 前提とは、想定と同じ意味を持つ。自然言語では、前提とはその一文によって想定されていることを意味する。 “行間を聞き取る”時に便利であり、伝達しようとしているコミュニケーションの内容の 道理が通るように聞き手に受け入れてもらわなければならない時にも有用となる。
|
第1の知覚ポジション (First Position) | 知覚ポジションのひとつ:
|
第2の知覚ポジション (Second Position) | 知覚のポジションのひとつ:
|
第3の知覚ポジション (Third Position) | 知覚のポジションのひとつ:
|
体感覚-キネステティク (Kinesthetic)
| この感覚には感情と感覚が含まれる。 |
タイムライン (Time Line) | タイムラインとは、人が過去、現在、未来の記憶を蓄積するそれぞれの方法。
|
タイムライン・セラピー™ (Time Line Therapy™) | タッド・ジェームスによって開発されたプロセス。 クライアントにネガティブな感情を手放させ、制限的な判断を削除し、その人にとってポジティブな未来を作り出すことができる。 (Time Line Therapy and the Basis of Personality, 1988 [NLPタイムライン・セラピー(和訳版)]を参照する。) |
ダウンタイム (Downtime) | 意識が内部に向かっている時がダウンタイムである。 自分の内部に情報を取りに行く時や、感情に触れる時。(アップタイム 参照) |
知覚のポジション (Perceptual Position) | 特定の状況における人の視点や観点を描写する。 第1のポジションが自分自身の視点、第2のポジションは相手の視点、そして第3のポジションはディソシエイトなオブザーバーの視点。 |
知覚ベースの描写 (Sensory-Based Description) | 相手の検証可能な、外部から見える行動を描写する時にいかなる評価を入れることなく、具体的なフィジオロジーの描写だけに限定すること。 例:「彼女は幸せそうだ」は、NLP用語では知覚ではなく「幻覚」である。 知覚ベースで描写すると、「彼女の唇の両端は上がり、顔は左右対称である。」となる。 |
チャンキング (Chunking) | 思考するときに、詳細を含みながらより抽象的(概念的)なレベルに上がっていくこと。 (チャンク・ダウンとは、より詳細(具体的)なレベルに下がっていくこと。 |
聴覚 - オーディトリー (Auditory)
| 聞くという感覚。 |
ディソシエイト (Dissociated) | 経験をどのように見るかに関係する。 例えば記憶の中で、自分の目を通さずに映像を見て、自分の姿がその映像の中に見える時がディソシエイトである。 ※参考:アソシエイト |
導出 (Elicitation) | クライアントに質問したり、行動を観察することで、クライアントの中に特定のステートを引き出したり、情報を収集すること。
|
ドライバー (Drivers) | 何らかの反応を引き起こす「引き金」。 サブモダリティでは、ドライバーこそが違いを生み出す違いである。 サブモダリティを対照分析する過程で発見することができるドライバーは、決定的に重要な意味を持つサブモダリティであり、これが変化すると他のサブモダリティも一緒に変化する傾向がある。
|
トランス (Trance) | あらゆる変性意識(偏性)。ヒプノーシス(催眠)では、通常、意識が内側の1点に集中した状態。
|
内部表象 (Internal Representations)
| 映像、音、感情、味、匂いや内部対話を含む、人の思考を作り上げるもの。 |
内容のリフレーミング (Content Reframe) | (意味のリフレーミングとも呼ばれる)内容をさらに掘り下げて焦点を変えることで、発言に他の意味を与えること。
|
認識論 (Epistemology) | 認識の研究。または、私たちが知っていることはどのようにして知ったのか?
|
パーツ・インテグレーション (Parts Integration) | 無意識のレベルでパートを統合するためのNLPテクニック。 各パートのロジカル・レベルを(チャンク・アップすることにより)超越して、それぞれの境界を超えることによって、より高い次元の全体性を見つけ出すこと。 |
パート (Parts) | パートとは多くの場合、葛藤するビリーフやバリューを持っている無意識の一部である。
|
バックトラッキング (Backtrack) | ミーティングなどで、以前話し合われたことを振り返ってまとめること。 ※日本では「会話のおうむ返し」を指す言葉として使われる。 |
バリュー (Values) | その人にとって何が最も重要なのかを説明する、高度な一般化。NLPでは、クライテリアと呼ばれることもある。 (Time Line Therapy and the Basis of Personality, 1988[NLPタイムライン・セラピー(和訳版)]を参照) |
非一貫性 (Incongruence)
| その人の言葉と行動(外的に確認可能な)が一致しない時。 |
対照分析 (Contrastive Analysis) | サブモダリティのプロセスの1つであり、ドライバーを見つけるために二組のサブモダリティを分析すること。 つまり、何が二つに違いをつけるのか。 例えばアイスクリーム(クライアントが好きな)とヨーグルト(クライアントが好きではない)のサブモダリティの違いに基づいている。
|
ビジュアル・スクォッシュ (Visual Squash) | (現在では、パーツ・インテグレーションと呼ばれる。) 各パートのロジカル・レベルを超越して(チャンク・アップすることにより)、それぞれの境界を超えることによってより高い次元の全体感を見つけ出すこと。
|
必須多様性の法則 (Law of Requisite Variety) | NLPの前提の一つ。 ある特定の物理的システムにおいて、行動の柔軟性が最も高いものがシステムをコントロールするといわれている。
|
表象 (Representation) | 視覚、聴覚、体感覚、嗅覚、味覚、そしてオーディトリー・デジタル(内部対話)から成り立つことができる、頭の中の考え。
|
表象システム (Representational System) | 人は、次の6つのシステムのどれかを、その時に応じて、頭の中で使うことができる:視覚、聴覚、体感覚、嗅覚、味覚、そしてオーディトリー・デジタル。
|
表層構造 (Surface Structure) | 言語学用語であり、深層構造の完全性を考慮していない人のコミュニケーションの構造を意味する。 そのプロセスには、削除、一般化、歪曲がある。(※参考:深層構造) |
ビリーフ (Beliefs)
| 世界のすべてに対して人が行う一般化と、それに対する見解。信念。思い込み。 |
フューチャー・ペーシング (Future Pace) | 望ましいアウトカムが発生するような、未来の結果を頭の中でリハーサルしてみること。
|
プライマリー表象システム (Primary Rep System) (表出する表象システムの意)
| 人の内部プロセスをどのように外部に表すのかということ。 (叙述語を聞いたり、フィジオロジーを観察することで判断できる。) |
フレーム (Frame) | フレームとは状況や背景を設定するもの。 人が何かを識別するための方法。
|
ペーシング (Pacing) | ペーシングとは、相手とのラポールを築くために、相手の外的な行動にマッチング、ミラーリングすること。
|
マッチング (Matching) | ラポールを深める目的で、人の言動の一部を意図的に真似すること。 (相手が右手を上げたら、こちらも右手を上げる)
|
マッピング・アクロス (Mapping Across) | 特定の内部表象がもたらす意味を変えるために、そのサブモダリティを実際に変える手法である。 例:アイスクリーム(クライアントが好きな)とヨーグルト(クライアントが好きではない)のサブモダリティをマッピングすれば、クライアントはアイスクリームが好きではなくなる。
|
味覚-ガスタトリー (Gustatory) | 味。
|
ミラーリング (Mirroring) | 鏡で見ているように、相手の行動の一部にマッチングすること。 (例:相手が右手を上げた時に、こちらは左手を上げる)
|
ミルトン・モデル (Milton Model) | ミルトン・モデルはメタモデルと逆の意図(トランス)を持ち、ミルトン・エリクソンの言語パターンより派生している。 ミルトン・モデルとはクライアントの経験にマッチングし、無意識的なリソースへのアクセスを手助けするための曖昧な、抽象的言語パターンの体系である。
|
無意識 (Unconscious)
| 意識していないこと、または意識の外側にあること。 |
無意識のマインド (Unconscious Mind)
| 今、意識していない精神の一部。 |
名詞化 (Nominalization)
| プロセスを表す言葉を名詞化すること。 |
メタファー (Metaphor) | 目的を持って話される物語(比喩または言葉のあや)。
|
メタ・プログラム (Meta Programs) | 経験をフィルターにかける、人が全く意識することのできない無意識のプログラミング。メタ・プログラムの例として、追求型/回避型、 (Time Line Therapy and the Basis of Personality, 1988[NLP |
メタモデル (Meta Model) | メタモデルとはモデルを「超えた」という意味。 家族療法家のバージニア・サティアの研究から派生した言語モデルであり、言語において何が削除、一般化、歪曲されているかの認識を可能にし、不明確な言語を明確にするための質問を提供する。
|
モデリング (Modeling) | モデリングとは、NLPのすべてが創造された過程そのものである。 NLPモデリングでは、人が特定の行動を取ることができるように、ストラテジーやフィルター・パターン(ビリーフとバリュー)、フィジオロジーを導き出す。 そしてその行動を再現しやすいように、一連の手順として体系化する。 |
モデル (Model) | NLPにおけるモデルとは、簡単に取り込めるようにするために、ストラテジー、フィルター・パターン、フィジオロジーなどを含む概念や行動を描写、表現すること。
|
優位表象システム (Preferred Rep System)
| 人が思考し、経験を整理するときに最もよく使う表象システム。 |
ラポール (Rapport) | 批判的な気持ちを持つことなく、こちらの提案を受け入れてもらうためのマッチングとミラーリングのプロセス。 (元来の催眠言語でいう「ラポール」とは、催眠にかかった被術者が催眠療法士だけを見て、聞くことができる状態のことを意味する) しかしNLPでの意味はこれとは異なり、二人の人の間で信頼と親密さを築くことを意味する。
|
リーディング (Leading)
| クライアントの行動をペーシング(マッチングまたはミラーリング)した後、自分の行動を変えることで相手の行動もつられて変化することをリーディングという。
|
リード・システム (Lead System) | 人が情報に優先的にアクセスするために使うシステム。 アイ・アクセシング・キューを観察することでリード・システムを見つけることができる。
|
リソース (Resources) | リソースとは、その人の中に変化を作り出すため、またはアウトカムを達成するためのありとあらゆる「モノ」「手段」「資源」。
|
リソースフルなステート (Resourceful State) | その人にとってポジティブで有用な感情やストラテジーが使える状態にあること。 リソースフルなステートがアウトカム達成の成功を意味する。
|
リフレーミング (Reframing) | 発言のフレームまたはコンテクストを変えて、別の意味を与えること。 販売、セールスでは「反発への対処法」と呼ばれるプロセス。 |
ロジカル・タイプ (Logical Type) | 情報のカテゴリー。 例:アヒルと車は異なるロジカル・タイプに属する。
|
ロジカル・レベル (Logical Level) | 具体性と抽象性のレベル。 例:「現金」は「成功」よりも低いロジカル・レベル(具体的)にある。
|
歪曲 (Distortion) | メタモデルの基礎となる3つの主要プロセスのひとつ(他に削除、一般化)。 歪曲は、何かをそうではないものと取り違えた時に起こる。 インドにはこれを説明するメタファーがある:一人の男性が道に落ちていたロープを蛇だと取り違えて村人に警告するが、結局、蛇などいなかった。
|